「東京大空襲を指揮した男 カーティス・ルメイ」上岡伸雄・著 ハヤカワ新書

 昨日の神宮球場からの飲み。その疲れが体に染みる日曜日。午前中、畑仕事を済ませた後、図書館に予約した本を借りる。借りた本の書評を書こうと思う。

 なぜか、戦争ものの本は好きだ。小学生の頃、朝日新聞社系の出版社から出ていた第二次大戦ものの本を図書館で借りて読んだ記憶がある。ドイツ軍の本もよく読んだ。大学生の頃だったか、印象に残っている本がある。題名は「戦争に反対する戦争」だったか。第一次世界大戦のドイツの負傷兵の写真集だ。銃剣で刺されて口に大きな傷を負ってしまった負傷兵の写真は衝撃的だった。それ以来、戦争は絶対にやってはならないと思った。

 今回の本。アメリカ軍は当初、軍需施設だけを狙った精密爆撃を試みたがうまくいかず、新しい指揮官が無差別爆撃を指揮して大きな成果(被害)を上げた、ということは知っていた。それがカーティス・ルメイという人だったことはこの本を読んで知ることになる。「戦争を早く終わらせるために、徹底的にやる」という思想だったのだろう。実際、太平洋戦争はアメリカの爆撃によって終戦が早まったのは事実であろう。日本本土での戦争まで至らなかったのはよかったのだろう。

 責められるべきは、アメリカとの無謀な戦争に導いた指導者・軍部にあることは間違いない。

 今、中国を念頭に軍備拡張をしている日本。抑止力としての軍事力はやむを得ないのか。わからない。いずれにせよ、戦争・紛争に発展しないように、関係修復の道を探っていくことが大事だ。それは誰でもわかることか。

 月並みなのかもしれないが、国同士・人間同士の争い・いがみあいも、一度立ち止まって冷静になり、歩み寄らないと、ということを、振り返ることを していきたい。

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