東京ヤクルトスワローズに在籍していた村上宗隆選手が、シカゴ・ホワイトソックスとの契約に合意したとのニュースが報じられた。
熱烈なスワローズファンの私にとって、うしれしさと寂しさが入り混じる知らせだ。
2年契約で日本円で約53億円とのこと。金額はなんともいえないが、2年契約は短いなと思った。
そんななか、地元仲間のLINEグループで、ある一人が、
「53億円は高すぎじゃないか」
とつぶやいた。
彼は、サッカーファンで、野球ファンではない。スワローズの選手のこともよく知らない。
心の中で「ふざけんな」と叫んだ。
今シーズン、小児がんと戦う子どもたちとその家族を招いた試合で、村上選手はバックスクリーンに三本のアーチを描いてみせた。
絶望のなかで戦う子供たちとその家族に、夢と希望と元気と届けるために。
現地でその勇姿をみた私は涙がこぼれた。子を持つ親として涙なくしては見れなかった。
だから、その仲間のつぶやきは既読スルーだ。
翌日、通勤でオーディオブックで「ゆるストイック」を聴いていると、
「正解はひとつではない。お互いが正しさを信じ、分断が起きる」
という言葉が耳に入ってきた。
はっとした。
まさに自分のことだ。
私は、スワローズのこと、村上選手のことをちょっと知っているだけだ。思い入れもある。だが、村上選手のすごさを知らない人もいっぱいいる。ちょっとディスられたからといって、憤っているのはどうなのか。
「ゆるストイック」だ。
村上選手は、2年53億円の契約は多すぎるかどうかは、今は誰にもわからない。多様な考え方を受け入れよう。
2年で、村上選手自身が証明することだ。ファンの私としては、いいときも悪いときも、村上選手を変わらず応援するだけだ。
そして、10年ぐらいメジャーで大活躍したあと、最後5年ぐらいはスワローズに凱旋してチームを引っ張っていってほしい。これは、一ファンの妄想である。
