2025年11月23日付読売新聞の書評欄を読んで気になった本を書き留めた。
◇一冊目・二冊目
佐藤信編「オーラル・ヒストリー入門」(ちくま新書・1,078円)
岸政彦著「生活史の方法」(ちくま新書・1,155円)
書評の見出しは、”語りを聞く 対照的方向”
オーラルヒストリーとは、歴史研究のために、当事者や関係者から直接話を聞き取り、その証言を記録・保存し、分析する歴史学の研究手法。
一方で、生活史とは、個人の語りから社会や歴史の構造を浮かび上がらせる手法、という。
書評には、「人の経験を聞き、書き残す。記録に残らない思考や選択の背景に触れたいという研究者の真摯な思いが溢れている」と書かれている。
私は、小・中・高と歴史の授業が好きだった。その時代の生活や風景を想像することが楽しかったように思う。オーラル・ヒストリーと生活史の手法から、ある時代の日常を振り返ってみたい。
◇三冊目
志良堂正史著「他人の手帳は「蜜」の味 禁断の読書論」(小学館新書・1,100円)
著者は、一般の人々かの使用済みの手帳や日記帳を一冊千円で買い取り、許可を得て「手帳類図書館」で公開している。12年間で集めた手帳は二千冊を超えたそうだ。
手帳の魅力としては、手書きであること、誰にも見せない前提で書かれていること、だそうである。
私は日記をつけている。精神的に追い詰められていた頃は、大きな字で「バカヤロー」と書いていたこともある。最近は、ポジティブなことを書くように心がけている。ところで、私は千円では日記帳は売らないだろう。ずっと秘密にしておきたい。恥ずかしい部分も書いているので。
◇まとめ
今回は歴史や自分を振り返る本であった。師走で忙しい毎日であるが、せめて一日の終わりには、心に浮かんだ思いを数行でもよいので書き留めていきたい。
きっとそれが未来の自分の道しるべとなると信じて。

