2025年11月8日土曜日付東京新聞の書評欄を読んで気になった本を書き留めた。
一冊目は、山崎豊子著「大地の子」(文春文庫)
書評によれば、「中国残留孤児の辛く悲しい壮大な物語。当時の中国の文化大革命の背景も学ぶことができる」と。
「台湾有事」発言で急激に悪化した日中関係。著者は綿密な取材で知られる。近くて遠い国・中国のことを理解する上で、参考になるのではないか、と思う。熾烈な競争社会である一方で、三国志や水滸伝のように義理人情の物語も語り継がれるミステリアスな国という印象だ。その源泉は何なのか。民間では、中国の人たちと対話が続けられるようにしていきたい。
二冊目は、小川哲著「言語化するための小説思考」(講談社・1,210円)
書評によれば、「著者の小説観で一貫しているのは『小説はコミュニケーションである』というものだ。作者と読者が交流する場所としての小説」と述べている。”読者とのコミュニケーション”という言葉は心に響く。私もいきあたりばったりにブログを書き、最近は書評のブログを捻り出そうとしている。今はただただ書いているが、読者とコミュニケーションがとれるようになっていきたい。自分が心動いたことを知ってほしい、その気持をどのように伝えたらよいか。本書はそのヒントがあると思った。
