2025年11月1日土曜日付毎日新聞の書評欄を読んで気になった本を書き留めた。
一冊目は、エフジー武蔵「倉本聰の姿勢」(1,885円)
書評では、「ドラマで田中邦衛さん演じる五郎から出た言葉の数々は、現代社会へのメッセージや警鐘や予言にも受け取れる」と紹介されている。
そして、遺言のように「金なんか望むな。倖せだけ見ろ」という一節がある。
子供の頃、「北の国から」は全く興味がなかった。ところが、数年前に再放送を観て、心を動かされた。登場する人物たちの、「頭ではわかっているけれど、感情が追いつかない」もどかしさに共感したからだ。お金よりも倖せという言葉が重く心に響く。不完全な自分を受け入れる勇気をくれる作品だと思った。
二冊目は、金原ひとみ著「YABUNONAKAーヤブノナカー」(文藝春秋・2,420円)
書評の見出しはー14証言が問う「生きることの価値」ー
中心はセクハラ問題があり、世代を超えた人間関係へ広がっていくという。
私の職場は異性が多い。同性同士に比べ、異性に対しては自分の言動が誤解を招きやすい。酔いに任せれば、思わぬ誤解やトラブルを招くこともあるだろう。
この本は、自分の行動を振り返るきっかけを与えてくれるように思った。
取り上げた二冊に共通するのは、「理性と感情のすれちがい」だ。それは誰にでも起こることだが、今の時代では大問題にも発展しかねない。理性と感情のバランスを大切に、誠実に生きていきたいと思う。
