東京新聞の書評欄から

2025年11月22日付東京新聞の書評欄を読んで気になった本を書き留めた。

◇一冊目

高橋睦郎著「三島由紀夫との六十年 敗北という生き方」(平凡社ライブラリー・2,420円)

本書は、三島由紀夫の晩年6年間に交流した著者が、その死後も含め60年にわたって「三島とは何だったのかを追い求めた記録集である。

著者は、割腹自殺した三島を「国を憂えてとは口実で、自分の死をいかに輝かせるか。そのための究極の演劇、しかも演劇の頂点である悲劇の舞台だった」と述べている。

私は、ある俳優が、「晩年の三島由紀夫には旧日本陸軍の青年将校の霊が憑依していたようにみえた」と語る記事を読んだことがある。様々な解釈が存在し、真相は闇の中であるが、その謎めいた多面性こそ、三島の魅力なのかもしれない。作品を改めて読んでみたいと思った。

◇二冊目

秋山仁著「数学者に「終活」という解はない」(講談社α新書 1,210円)

私が予備校生だったころ、著者は駿台予備校の数学の講師をしていたと思う。破天荒で情熱的な授業をする人物と記憶している。

著者の言葉、「努力は報われず、正義は滅びる。されど挑戦の日々」に、心が強く動かされた。ひたむきな努力が日の目をみるはいつの日かわからない、けれども努力をしなければ何かをつかむことはできない、と思う。

著者の生き方から、この複雑な世の中を生き抜く知恵を学びたい。

◇まとめ

今回の二冊は、人生の歩き方を別の角度から照らしてくれる本である。年末の慌ただしさもあるが、ページをめくるひとときに、じっくり向き合ってみたい。

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