2025年11月8日土曜日付朝日新聞の書評欄を読んで気になった本を書き留めた。
一冊目は、川上未映子著「きみは赤ちゃん」(文春文庫・792円)
著者の初めての出産をつづったエッセイ。
女性に偏りがちな子育て負担に、なぜ男たちは自分事として感じないだろう、と疑問を抱く。
我が家も二人の子供がいる。子供への献身的な愛情は、妻の方が上だ。「なぜ、そこまで?」と思ってしまう自分がいる。父と母の考え方の隔たりは、永遠のテーマかもしれない。一方で、本書のように母と気持ちを汲み取る努力も必要だ。
二冊目は、磯井純充著「『まちライブラリー』の研究 『個』が主役になれる社会的資本づくり」(みすず書房・2,860円)
住民が自らの流儀で「本のある場」をつくり、本を通じて人と出会い、人を知るというコンセプトに基づく私設図書館の実践を描いた本。
著者は「社会全体に組織の視点が優先され、個々の人の視点が看過されている」と説く。
コミュニティーの場として、本をきっかけとした繋がりを模索する姿勢に共感を覚えた。私も本好きの人とあまり話をしたことがない。「本好き」のコミュニティーを探してみたいと思う。
